現在、地球温暖化を防止するために、世界中で脱炭素社会を目指そうという取り組み、『カーボンニュートラル』という言葉をよく耳にするようになったと思いませんか。では、『カーボンニュートラル』とは、具体的にどういったものなのでしょうか。
パリ協定が目指す世界の平均気温上昇を産業革命前より1.5℃に抑えるには、大気中に排出される温室効果ガスを、2050年には世界全体で実質ゼロにする必要があるとされています。
中でも温室効果ガスの大部分を占めるCO2(二酸化炭素)の削減が重要です。
これを実現するためには、これまで行ってきた大気中に排出されるCO2を削減する「低炭素社会」の実現だけでは足りず、それを一歩進めCO2の排出を実質ゼロにする「脱炭素社会」の実現が必要となります。
実質ゼロとは、人為的に大気中に排出されるCO2の量と森林などが吸収するCO2の量との間で均衡が取れた状態を意味し、これを「カーボンニュートラル」というそうです。
徳島県は「徳島県版・脱炭素ロードマップ」を策定しています。この取組みの一環として、「水素グリッド構想」に基づき、水素エネルギーの普及啓発をはじめ、県内の水素需給拡大に、積極的に取り組んでいます。
その中で、弊社主要取引先である東亞合成㈱様の徳島工場が、燃料電池車(FCV)に燃料となる水素を供給する「水素ステーション」を2022年4月15日に開設いたしました。工場で食塩水を電気分解する際に得られる水素を直接供給しており、水素の製造と供給を一体に行う施設としては国内で初めてというものです。
仕様 | 敷地面積 | 2,826㎡(854坪) |
---|---|---|
充填圧力 | 82MPa | |
充填能力 | 300Nm3/h 以上(燃料電池車で約50台/日) | |
対象車種 | 燃料電池車、燃料電池バス |
また、移動式の水素シャトルも配備しています。
徳島県内の水素シャトルステーションは、弊社本社前の東亞合成H2水素シャトルステーション万代と、『道の駅いたの』内の東亞合成H2水素シャトルステーションいたの 2か所になります。現在、徳島県のFCVの登録台数は、50台未満とごくわずかです。インフラ設備も徐々に整ってまいりましたので、地球環境を考えて次回の車の乗り換えの際には、FCVも検討の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
第一営業部 化学品課 久米 高史
(2022年6月)
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